高齢者×コミュニティ×シェアライフ
コミュニティーを作ることの難しさを実感している
私は、市から委託を受け、四ヶ月間の介護予防教室の講師をしている。
その業務も今年で、3年目を終えた。
今期の教室では、「コミュニティーの形成」を目標としていた
というのも、教室が終わると…
「一人では、運動できない。」
「家に帰ると、寝たきりに」
「先生の教室に来て、みんなでやるのが楽しい」
という声が多く上がるのだ。
せっかく、四ヶ月間頑張ってきた事が、ゼロになってしまう。
そこで、私がいなくても、メンバーたちでコミュニティーを形成し、
時間を作り、みんなで運動していって欲しいと思い、
簡単な運動を伝え、次回の教室内でみんなの前で実際に指導してもらい、フィードバックを実施した。
このような活動を、教室終了後に実施していって欲しいと伝えたところ…
「自分がこんな指導をできるとは、思えない。」
「同じ立場の人間が、いきなり指導をして上の立場になる事で、壁ができる」
「会場を押さえたり、みんなを集めたりするリーダー役が必要になる」
といった否定的な意見ばかりとなってしまった。
コミュニティーを作る上では、
リーダー的存在が必須
場所・時間・資金等の問題を解決できる手段の提示が必要であった。
今この高齢者のコミュニティー形成は、とても重要であると現場の声を聞いていて感じる。
今の高齢者には、ネット社会の繋がりが無い人の方が多い。
新聞や地域広報誌等で情報を得られている高齢者は、地域のイベント等を知るきっかけがあるので、比較的外にでる機会が増え、コミュニティも形成しやすい。
しかし、今後、さらにデジタル化が進み、新聞や広報誌等の媒体が無くなっていくとしたら、高齢者たちは、さらに外に出ていく機会を失い、孤立していってしまうだろう。
引きこもり、うつ病、フレイル(虚弱)…
そんな高齢者を支えていかなればいかなくなるのは、私たち世代。そしてその子供達。
自分、未来の子どもたちが、自由に生きられる社会になるために…
高齢者が、自立して余生を楽しめる社会になるために…
いま私にできる事は、なんだろうかと考えている
そんな中、「シェアライフ」の本を読み、可能性を感じた。
「シェア」の価値観が、広がって行けば、コミュニティーができていく。
この「シェア」の考えを自分自身もっと学び、体験する事で、
高齢者のコミュニティー形成のキーになるものを見つけられる気がしている。
「シェア」ってとても難しい価値観だと思う。
すごい美徳感があって、いまの世の中でそんな事できるのか?って思う自分もいる。
でも、「実現したい」「実現できる」と主張し、動き続ける人がいるから、社会は、変わっていく気がする。
この本を読んだためか、すごく視野が広くなった。
自分の今している仕事も、考え方次第で、自分がやりたいと思っていることに
繋がっているのだと。間違えっていないのかな。って少し自信になった。